2012年08月31日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
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┗━┛ 『 脱原発問題と原発事故調査〜本質を見抜く分析方法を考える 』
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 脱原発問題
 核燃料サイクル堅持を要望、青森県・三村知事
 討論通じて原発ゼロ支持者が増加

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 ▼ 核燃料サイクル堅持を要望、青森県
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 青森県の三村知事が、核燃料サイクル堅持を要望しています。

国民の7割が脱原発を支持する中、民主党の政策議論を見ると、
今国会で、古川国家戦略担当大臣も枝野経済産業大臣も脱原発を
決めてしまいたい、と思っているようです。

 それはとんでもないことです。
 数ヶ月で政権が変わるかもしれないタイミングで、今後何十年も続く
 エネルギー政策の方向性を決めてしまうのは止めて欲しいです。

 脱原発をし、原発をゼロにすると三十年後には再処理する必要がなくなり、
 核燃料サイクルが不要になります。

 そうなると、再処理をするより埋めてしまえとなるわけです。
 結果、青森県が最終埋め立て地になってしまうと思います。

 これまで、青森県は再処理施設を受け入れるという
 厳しい選択をしてきました。

 ただし、中間貯蔵はいいけれども、永久貯蔵となると話が変わってきます。
 永久貯蔵であれば、全てを断ると表明しています。

 従来から推進してきた核燃料サイクルを横に置いて、
 原発と再生可能エネルギーの比率の議論だけをどんどん進めているのは、
 青森県民としては煮え湯を飲まされた感じがあるでしょう。

 しかし、三村知事には気の毒ではありますが、国民はそのあたりの事情を
 全く知らなかったというのが、現在の状況になります。
 
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 ▼ 事故調査は、まず物理的な原因の特定から
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 今回の福島第一原発の事故調査委員会(事故調)は基本的に
 不十分だと思います。
 
 素人が10人20人寄せ集まり議論をしても、的外れな結果になりがちです。
 一人で行う方がまだ良いと思います。
 
 そもそも、事故というのは物理的な原因で起こります。
 なので最初に物理的な分析をする必要があります。
 
 その上で、物理的な原因が分かったら「こうすれば防げる」と解決策を
 考えなければいけません。
 
 例えば、飛行機の事故があれば、そこには物理的な原因があるはずです。
 
 それを、前日にパイロットが飲酒し睡眠が十分じゃなかったためと、
 そんな議論になってしまっています。
 
 私の事故調査が唯一、物理的に原因を究明し、明確に対策を提示しています。
 
 この報告書は、大飯原発再稼働の判断時にも使われていますし、
 細野原発担当大臣と橋下大阪市長とのディスカッションの
 ベースにもなっています。
 
 もちろん、仮に組織と人が優れていた場合に福島の事故は防げたかというと、
 それは難しかったと思います。
 
 GEが行った設計上、福島第一で全電源喪失が起こってしまうと、
 あの事故になってしまう。
 
 あそこに天才がいても爆発を遅らせることは出来たかもしれないですが、
 避ける方法は無かったと思います。

 組織や人の問題ではなく、設計の問題でした。
 だから、私は再発防止が出来ると思っています。

 今回の事故では福島第一原発のような状況にならなかった発電所もあります。
 まずは物理的な状況をみて、原因を想定すべきです。

 しかし黒川事故調では、1300人とインタビューし、シューという音がしたため
 地震の後に配管破断が起こった可能性が否定できないと結論づけています。

 当時、アイソレーションチャンバーが動いていましたので、
 シューという音はします。

 それを配管破断と決めつけているのが、黒川事故調の
 詰めの甘いところだと思います。

 まずは、福島第一原発だけではなく、第二、東通り、女川、東海第二の
 全部を含めて一分ごとにどうなっているかを把握する、そういった労を
 いとわずにやり、物理的な原因を究明して欲しいです。

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  この大前研一のメッセージは8月26日にBBT757chで放映された  
  大前研一ライブの内容を抜粋・編集し、本メールマガジン向けに
  再構成しております。
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 ▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか。
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 そもそも事故とは物理的な原因で起こるもの。
 その観点で調査を行わないと、事故の本質的な問題点を
 発見することは出来ません。

 そして本質を明確にした上で初めて、解決策立案のステップに
 進むことが出来ます。
  
 皆さんはご自身のビジネスで、どのような分析手順を
 踏むべきか把握されていますか?
  

2012年08月24日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛ 『 尖閣諸島とオスプレイ問題〜前提となるファクトを考える 』
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 尖閣諸島問題
 香港活動家らが魚釣島上陸
 オスプレイ
 オスプレイ配備は「死活的に重要」

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 ▼ 尖閣諸島については、中国との間に密約が存在する
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 沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島に15日、香港の活動家らが上陸し、
 沖縄県警と海上保安本部は不法入国、不法上陸の疑いで14人全員を
 現行犯逮捕しました。

 17日の午後には全員が強制送還されました。
 
 また19日には日本人10人が上陸。
 周辺の海域で洋上慰霊祭を行なっていた団体のメンバーと見られています。

 政府の許可を得られていなかったことから、県警や海上保安庁が
 対応を検討しているとのことです。

 香港の活動家なる人物たちが、海上保安庁の目をかいくぐり、
 どうして上陸することができたのか?海上保安庁は防ぐことが出来なかったのか?
 という点は、ニュースを見ているだけでは釈然としません。

 おそらく香港の活動家の背後には、どこぞのお偉いさんがいて
 お金を出しているのではないかと私は想像しています。

 日本政府の対応について、日本国民の中には「対応が甘い」
 「裁判にかけるべき」といった怒りの声もあるようですが、
 私は今回の政府の対応は正解だと思います。

 正確に言えば、この方法を取るしかないということです。

 尖閣諸島の最も大きな問題は、かつて自民党が中国と「密約」を結んでおり、
 それを国民はもちろん、民主党の議員さえも知らされていなかった
 という点にあります。その密約の内容は以下の様なものだと言われています。

 ・中国は、実効支配の原則から尖閣諸島を日本領土として認める
 ・しかし一方で、中国も国内法では領土権を主張する

 以前、事情を知らない民主党の三輪氏が「国内法」として領土主張した際には、
 中国から「その点は妥協できない」と大きな反発がありましたが、
 当然のことなのです。

 活動家が尖閣諸島に上陸した際には、日本で裁判にかけるのではなく、
 逮捕して中国側に送り返すというのが、「密約」に従えば「正解」です。

 ゆえに、今回は中国政府も公式には大きく騒ぎ立てるようなことを
 していないのです。

 かつて私は日経BPに『「尖閣問題」の歴史を知らない民主党の罪』
 という記事を書きましたが、まさにこのタイトルに問題の本質が
 凝縮されていると思います。
 
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 ▼ 沖縄県の「軍政」は未だに米軍に帰属しているという事実
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 尖閣諸島問題と本質的に全く同じ問題を抱えているのが「オスプレイ」問題です。

 米海兵隊のエイモス司令官は16日、新型輸送機MV22オスプレイに関する
 声明を出し、安全性を強調した上で、米国にとって日米安保条約の防衛義務を
 果たすために沖縄県宜野湾市の普天間飛行場にオスプレイを配備することは
 「死活的に重要だ」と訴えました。

 日本国民、特に沖縄県民の中にはオスプレイの配備に反対する人も
 多いと思いますが、実は「オスプレイは日本から要求して然るべきものであり、
 拒否するというのは考えられないもの」なのです。

 というのは、日本政府と米軍の間には日本国民には知らされていない
 「沖縄返還の条件」があり、オスプレイの配備など「軍政」に関することは
 米軍の意向に従うのが約束だからです。

 『「民政」的には沖縄を返還するが、「軍政」的には現状(米軍)のまま』
 というのが、沖縄返還の条件だったのです。

 沖縄返還を実現したのは当時の自民党ですが、表では沖縄返還という大きな
 成果を発表しながら、裏では「軍政」は米軍のままという条件を
 日本国民に隠したのです。

 米軍が沖縄を「軍政」的には占領当時のまま利用するのは、この点から言えば、
 当然のことです。

 ベトナム戦争でも湾岸戦争でも、日本の国防に関係ない争いでも
 沖縄を利用しましたが、これも当たり前のことだと言えます。
 それが約束なのです。

 沖縄県知事がオスプレイの安全性について米軍に問い質したということですが、
 私に言わせれば、沖縄県知事ともあろう人が事情を知らずに
 何を言っているのかと思います。

 日本政府(国)が合意しているのですから、沖縄県知事にも「軍政」の
 権限はないのです。

 実は、このようなことは北方領土の問題にも当てはまります。

 かつて裏の事情を知らなかった前原氏に私が資料を見せて説明したところ、
 率直に驚いていました。

 結局、かつての自民党が国民に隠しながら裏で合意した内容があり、
 それらを知った上で外交に臨まなければ絶対に上手くいかないのです。

 北方領土に関して言えば、森喜朗元首相は歴史的な事情も知っていますし、
 その理解は非常に正確です。

 ロシアとの外交問題は、森氏に任せるのが正解でしょう。

 残念ながら、民主党には歴史的な事情を理解している人も少ないですし、
 外交センスもありません。

 尖閣諸島、沖縄、北方領土のいずれの問題にしても、民主党は自民党の力を
 借りなければまともに外交政策を進められないと私は思います。


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  この大前研一のメッセージは8月19日にBBT757chで放映された  
  大前研一ライブの内容を抜粋・編集し、本メールマガジン向けに
  再構成しております。
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 ▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか。
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 いま起こっている現象のみを分析していても、
 その本質が見えてこない場合もあります。
 
 今回の大前の解説では、過去の歴史から遡ることによって、
 問題の背景や前提をとらえています。
 
 このように、迷走しているときこそ長期的な視点で振り返る
 冷静な思考を持つことが大切です。

2012年08月17日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛ 『 米大統領選と財政問題〜問題解決の実践方法を考える 』
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 米大統領選 米共和党副大統領候補にポール・ライアン氏
 米学生ローン問題 米経済の将来をむしばむ学生ローン問題
 米住宅公社 6月末時点で資産超過 ファニーメイ、フレディマック

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 ▼ ライアン氏の言が正しいなら、すぐに実践するべき
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 11月の米大統領選で共和党の大統領候補に内定している
 ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は11日、選挙戦でコンビを組む
 副大統領候補に、ポール・ライアン下院議員を選ぶと発表しました。

 ライアン氏について「行動力と洞察力を備えた聡明なリーダー」と説明。

 一方、ライアン氏は
 「経済の回復は、この70年で最も悪い。どんな言い訳をしようが失敗だ」と
 オバマ大統領を批判しています。

 ライアン氏は下院の予算委員長を務め、経済に明るく、
 スモールガバメントを標榜する「レーガンの再来」と評判の人物ですが、
 私がいくつか彼の学説を読んだ感想で言えば、非常に説明が分かりにくいと
 感じました。

 財政再建論者として幾つもの持論を展開していて、自分の言うとおりに
 すれば国家財政は黒字にできると主張しています。

 確かに、その「結論」を聞くと「すごいな」と思うのですが、
 それを実現するために「各論」として何をすれば良いのか?となると、
 途端にぼやけてしまう印象です。

 ライアン氏が本物かどうか、まだ現時点では判断できないと
 私は思っています。

 オバマ大統領を批判する気持ちも分かりますが、
 ライアン氏にしても予算委員長なのですから「結果を出す」という
 具体的な形を示すべきとも感じます。

 オバマノミクスはたくさんの資金を費やしましたが、
 結局、財政は悪化しました。

 米国にはまだまだ将来の借金が多く、予算、国債など
 数々の問題を抱えています。

 本当にライアン氏の持論が正しいのなら、米国民のためにも一刻も早く
 「実践」して証明して欲しいと思います。

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 ▼ リーマンショックからの復調の兆し、一方で学生には不安が残る
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 米政府の支援を受けて再建中の住宅公社2社は8日までに発表した
 4〜6月期決算で、6月末時点で両社とも資産超過であると発表しました。

 債務超過を回避したのは米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)が
 2四半期連続、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が
 5四半期ぶりです。

 これに伴い、両社とも米財務省への追加支援の申請を見送っています。

 ファニーメイ、フレディマックの2社がリーマンショックで
 破綻に追い込まれ、米国の住宅市場は一気に冷え込みました。

 というのは、米国の金融機関は個人の住宅ローンという債権を
 これらの会社に販売し回収を一任することで、
 自らは別の貸付を行えるという「仕掛け」で動いていたからです。

 リーマンショック以降、この仕掛けが機能しなくなっていたわけですが、
 ここに来て2社が債務超過から資産超過に転じたというのは良い兆候でしょう。

 3年間続いてきたサブプライムの後遺症からようやく
 回復してきたのだと感じます。

 もう少し黒字が継続しないと安心はできませんが、しばらくすれば、
 再び金融機関が住宅ローンを扱える時期が来るかも知れません。

 リーマンショックからの米国経済復調の兆しが見え始めた一方で、
 逆に次のような懸念も広がっています。

 7月31日付の英フィナンシャル・タイムズ紙は
 「米経済の将来をむしばむ学生ローン問題」と題する記事を掲載しました。

 世界の若者の13%近くに職がないという国際労働機関(ILO)の統計を
 紹介しながら、米国の大学の卒業生が1人当たり
 平均2万5000ドル(約196万円)の学生ローンを抱えているとし、
 米経済の成長に悪影響を及ぼしかねないとしています。

 米国の学生ローン利用者の状況を見ると、1万ドル未満:43.1%、
 1万〜2.5万ドル:29.2%となっています。

 卒業後に返済を続けている人も含めて利用者数全体で見ると、
 約3700万人が学生ローンを利用しています。

 就職して、順調に5万ドル〜10万ドルの年俸を受け取れるようになれば
 問題ありませんが、職がなければ、当然、学生ローンを返済できません。

 社会人としてのスタートダッシュに失敗した若者には、
 確かに厳しい将来が待ち受けています。

2012年08月10日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛ 『 米IT企業の上場とタブレット市場 〜期待値の演出を考える 』
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 米ネット企業
 新興ネット企業の株価に明暗
 タブレット端末
 4-6月期世界出荷台数 米アップルが首位

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 ▼ 上場時が期待値の最大になってはいけない
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 2011〜12年に相次いで株式公開した新興の米インターネット企業の株価が
 明暗を分けています。

 フェイスブックは6営業日連続で下落し、2日には一時、
 20ドルを割り込みました。

 一方、4〜6月期決算を発表したリンクトインは同日の時間外取引で株価が
 9%超上昇しました。

 広告に加えて「会員情報を活用した企業の採用支援ビジネス」と
 「会費収入」を収益源としていることが成長期待を生んでいると見られます。

 リンクトインも収益だけを見ると、この四半期では落ち込みを見せていますが、
 フェイスブックの後からスタートしたサービスとしての強みを感じます。

 米国の新興インターネット企業の株価推移を見てみると、リンクトインや
 イエルプといった比較的小規模な企業のほうが堅調です。

 一方で、大型上場として一世を風靡したジンガやフェイスブックの株価は
 かなり落ち込んできています。

 上場時に比べると、ジンガの時価総額は約60%以上減、
 フェイスブックが約40%減といった状況です。

 このような状況を見ると、「とりあえず上場してお金を稼げばいい」という
 考えがあるのではないかと私は感じてしまいます。

 かつてはマイクロソフトなどを見ても分かるように、
 上場してからがスタートであり、そこから大きく株価も伸びていきました。

 ところが現在では、上場時に「期待値」は最大となっていて後は落ちるだけ、
 という状況です。

 市場が過剰に期待値を演出する一方で、その割を食うはめになっているのが、
 上場時に期待して株を購入する「一般株主」という構図です。

 新興インターネット企業を観察するときには、上場後の動向にも
 注意をはらっておく必要がますます高くなっていると感じます。
 
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 ▼ アンドロイドOSとiOSの差が開き始めている
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 米調査会社IDCが2日発表した4−6月期のタブレット型多機能端末の
 世界出荷台数調査によると、米アップルが前年同期比84%増で
 首位を維持しました。

 3月に発売した新型の「iPad」が好調で、シェアは約70%と2位の
 韓国のサムスン電子(9.6%)を大きく引き離して独走しています。

 これは相当、根が深いポイントだと思います。

 iPhone・iOSに対して、アンドロイドはOSを無料で利用できるということが
 利点になっていますが、結局のところ誰もアンドロイドOSに
 ついて責任を持って取り組んでいる人がいません。

 一方のiOSはアップルがそれこそ命がけで開発を進めています。

 ここに来て、OSそのものの信頼性やアプリの優秀性の点で
 両者の間に差が出始めています。

 2011年第2四半期のタブレット端末のメーカ別シェアでは、
 トップのアップル61.5%に対して、2位サムスン電子が7.3%で
 赤丸急上昇と思っていました。

 ところが今年(2012年第2四半期)になって、2位サムスン電子9.6%と
 伸びているものの、トップのアップルが68.2%までシェアを伸ばし、
 両者の差は広がっています。

 このシェア推移を見る限り、アップルの強さが際立っており、
 OSの性能、豊富なアプリケーションなど、全体の整合性の点でも
 抜きに出ている印象です。

 日本では、KDDIがiPhoneに乗り換えた一方で、NTTドコモは今後も
 アンドロイドOSを採用していく方針のようです。

 最近、NTTドコモでは通信・システムトラブルが頻発し、
 システム面に弱いという「力不足」を露呈しています。

 今後もアンドロイドOSを採用するのか否かという点は、
 今後の非常に重要な判断になると思います。

 盤石と思われているNTTドコモであっても、
 このOS問題は慎重に整理していくべきでしょう。
 

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  この大前研一のメッセージは8月5日にBBT757chで放映された  
  大前研一ライブの内容を抜粋・編集し、本メールマガジン向けに
  再構成しております。
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 ▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか。
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 情報を鵜呑みにしてしまい、思い込みがちになる事はありませんか?
 
 今回は株式上場の話題でしたが、起こっている上場の期待感に
 流されるのではなく、なぜ期待して良いのかという根拠を
 調べなくてはなりません。
 
 普段のビジネスにおいても「開けてみたらダメだった」
 とならないように、しっかり観察してから判断する必要があります。

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