■2014年03月28日(金)  没落へ向かう?
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
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┗━┛『日本経済・日本国債・新規上場・公示地価〜国内経済の実情を考える』
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日本経済 次の金融危機、震源地は日本か
日本国債 日本国債の持ち主、日銀と海外勢の比重高まる
新規上場 2013年度の上場53社
公示地価 三大都市圏の地価6年ぶり上昇

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▼ ついに「日本売り」が始まったのかも知れない
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ロイターは17日「次の金融危機、震源地は日本か」と題する
コラムを掲載しました。

その中で、金融危機を引き起こす可能性のある国として
常に名前が挙がるのは中国と南欧ですが、
最も怪しいのは日本であると指摘。

もしアベノミクスが失敗とみなされれば、バブル化している
日本の国債市場は壊滅的に崩壊する恐れがあり、
また4月の消費増税で消費が落ち込んだ場合、日本には説得力のある
選択肢が何もないように思われると指摘しています。

私は当初から指摘している通り、金融緩和・財政出動・成長戦略
という方法は、不況対策として世界中で使われている方法であり、
逆に言えばこの3つしか戦略がないのが実態です。

それを「アベノミクス」と命名して、さもオリジナリティがある
戦略のように見せているのは滑稽にすら感じます。

結局、3番目の成長戦略は不発に終わり、
それが日本経済に影響を見せ始めています。

3月第2週の日本株ファンドからの純資金流出額は、
約12億ドル(1200億円)になりました。

財務省が20日に発表した「対外及び対内証券売買契約等の状況」
によると、この期間の海外投資家による日本株投資額は
1兆924億円の売り越しとなったとのことです。

前例のない売り越し状況です。

各種新聞は、ウクライナや中国の情勢に影響を受けた結果と
報じていますが、何度も指摘しているように違います。

純粋に「アベノミクスへの不信感」が日本株に影響を
見せ始めているのです。

さすがに、ウクライナや中国の影響で1日900円も
落ち込むことはあり得ないでしょう。

「日本売り」が始まっている可能性があると見るべきです。

そのような中、日本国債の保有比率では日銀保有と
海外勢保有の割合が高くなってきています。

短期国債に限って言えば、
海外勢が最大保有となってしまいました。

海外勢で80兆円、国内金融機関で600兆円です。

万一、海外勢が何倍かで売り浴びせてきたら、
軽く10倍以上の効果を発揮するでしょうから、
国内金融機関で保有している600兆円など撃沈します。

本当に日本は持ちこたえられるのか?買い支えられるのか?
ということを世界中が懸念し始めているという状況だと思います。

さすがに中央銀行が暴落する可能性のあるものを抱え込むのは
リスクが高すぎるとわかってきて、最近になって
黒田総裁は日本国債の買いを控えるような動きを見せています。

今の日本は非常に注意する必要があります。
国債1000兆円は異常事態です。
成長戦略がなければ返済することは、到底不可能です。

どこかでジリ貧になって爆発するしかありません。

アベノミクスの効果で「給料が上がった」というようなことも
あるようですが、国債そのものをどうにかしなければ、
元も子もないのです。

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▼ まだ余裕がある上場市場。不動産にはやや遅れてお金が流れる。
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日経新聞によると、2013年度の上場会社は53社で、
2014年度には70〜80社と増加する見通しとのこと。

2008年のリーマン・ショック後は、停滞していましたが、
今年はジャパンディスプレイを始め大型案件も増える見通しです。

市場全体で見ると株式の需給悪化要因になるとの指摘も
あるとのことですが、お金がだぶついている状態ですから
私は心配していません。

かつては1年間に100社以上、上場していたわけですから、
その頃に比べればまだまだ慎ましいと言えます。

このくらいを消化するには、お金は十分に残っています。

この金余りの状況によって、不動産へお金が流れ始めました。

国土交通省が18日発表した2014年1月1日時点の公示地価で、
東京、大阪、名古屋の三大都市圏(全用途)は
前年比0.7%上昇とリーマン・ショック前の08年以来、
6年ぶりのプラスに転換したとのことです。

お金はあるのに需要がないという状況になると、
最終的にお金は不動産へ落ち着きます。

株式にお金を入れても、落ちてきているので危険だという
判断になり、今、日本では不動産に流れてきたのでしょう。

不動産はやや遅れたタイミングになるので、
不動産が落ちるときは、すでに他の株式や債券は落ち込んでいて、
急激に不動産を買ってくれる人がいなくなるという形になります。

この特徴は知っておいたほうが良いでしょう。

2014年03月20日(木) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛『ウクライナ情勢・世界情勢〜日本人の「寄りかかり的思考」を考える』
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ウクライナ情勢 ロシア編入の賛否を問う
世界情勢 ここ数年で「Gゼロ」の傾向強まり

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▼ クリミア半島の独立は、歴史的に見て何ら特別なことではない
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ウクライナ南部クリミア半島で16日、
ロシア連邦への編入の賛否を問う住民投票が始まりました。

投票は日本時間17日に締め切られ、暫定結果が発表される予定。

ウクライナ新政権や欧米諸国は、住民投票はウクライナ憲法や国際法に
反しており、ロシアによる事実上の「クリミア併合」だとして強く反発
しているとのことですが、私はそれは筋違いだと思います。

日本政府も米国の意見に流されて、ロシアに思い留まるよう、
国家安全保障局の谷内局長をロシアに派遣すると発表しましたが、
私に言わせれば「余計なお世話」に過ぎません。

クリミア半島の住民の6割がロシア系ですし、
独立を支持する人が圧倒的多数だと言われていますから、
ほぼ間違いなく、ロシアへの編入が可決されるでしょう。

その後、ロシアがすぐに編入を実施するのか、
あるいは1年後になるのか、まだわかりません。

それにしても、欧米諸国が反対しているからというだけで、
その意見に同意してしまう日本もどうかと思います。

第二次世界大戦後、独立・領土編入はいくつもの事例がありますが、
それらの事例を見ても、いったい今回のクリミア半島のロシア編入に
何を文句を言えるのか?と私は思います。

コソボ独立に際しては、独立宣言をすればEUへの加盟を認めるという
条件をつきつけ、米国は今のロシアと同じ立場をとっていました。

ザールラントは世界大戦後、フランス領になりましたが、
1955年の住民投票の結果、ドイツ帰属への声が過半数となり、
57年にドイツに編入されています。

特に米国の歴史を顧みれば、ルイジアナ、ハワイ、カリフォルニアなど、
どれを見ても今回のロシアを非難できる立場ではないでしょう。

クリミア半島の人たちはロシアに編入されると、
給料や年金が増えるとも言われています。

編入賛成派によって、この事実を伝えるCMが流れているそうです。

ウクライナは完全に破綻した国家ですから、致し方ないでしょう。

それでも、クリミア半島の独立に対して、ウクライナ政府は
電力供給の停止で脅し、逆にロシアはウクライナに対する
ガス供給の停止で対抗する姿勢を見せています。

ロシアへの編入賛成の住民投票結果を受け、事態は泥沼化する
可能性が高いですが、全体的にはロシア優位で
進んでいくだろうと私は見ています。

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▼ G0時代、日本は寄りかかる対象を失い、どうあるべきか?
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こうしたロシアの動きを受けて、シリア問題など
ロシアに出し抜かれた形になった米オバマ大統領の手腕への
批判が出てきています。

その根底にある考え方が「G0」というものです。

これは、イアン・ブレマー氏が数年前に書いた本『「Gゼロ」後の世界』
で提唱された考え方です。

G2、G7、G20など様々言われていますが、実際のところは「G0」であり、
誰も世界の主導権を握っていないのではないか?ということです。

むしろ、冷戦時代のほうが、米国とロシアが明確に主導権を握っていて、
「寄りかかる対象」が明確だったと言えます。

寄りかかる対象が失われると、
日本のように寄りかかることに慣れきった国は
茫然自失状態に陥ります。

最近で言えば、日本は自分の思い通りに動いた結果、
韓国や中国との関係性が悪化しました。

米国に泣きついてみたものの、見事に突き放されて、
さてどうしたものかと困り果てている状態です。

G0の時代のおいては、日本のように寄りかかることに
慣れきっている国は厳しいことになります。

ドイツなどは、日本に比べて自分自身の考えで
動くことができるようになってきています。

今回のウクライナ問題についても、欧米の意見に流れるのではなく、
しっかりと自分自身の意見を持ち、対処してもらいたいところです。

少なくとも冷静に歴史を見れば、様々な侵攻や編入を行ってきた米国が、
今回のウクライナ問題について、「国際法上」「道義的」にも
許しがたい行為と批判できる立場にあるとは到底思えません。

(※この記事は3月16日にBBTchで放映された大前研一ライブの
内容を一部抜粋し、本メールマガジン向けに編集しております)

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▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか?
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G0の時代に突入し、アメリカに寄りかかることに慣れていた
日本にとっては、これから厳しい時代を迎えそうです。

大前は著書『悪魔のサイクル』の中で、
日本人の「寄りかかり的思考」があらゆる分野で
蔓延していることを指摘しています。

それは政治だけでなくビジネスにおいても同様です。

過去の慣例や先人の経験に基づいた行動ではなく、
自ら考え、本当に必要な行動を起こせる人材こそが、
今の時代に必要なのではないでしょうか。

皆さんは、自分の頭で正しく考えることができていますか?

2014年03月14日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛『海外利益・政府系ファンド・公的年金〜海外事例を施策に活かす』
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海外利益 海外子会社からの受取額 3兆5200億円
政府系ファンド 昨年末の日本株保有額 約3兆7700億円
公的年金 運用利回り目標など検証へ

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▼ 投資アイディアがない日本企業。一方、日本を研究し投資するノルウェー年金基金
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日経新聞は4日、2013年に国内の親会社が海外の子会社から
配当や利子として受け取った額は、前年より7割多い
3兆5200億円に増加したと報じました。

税制改正により海外から利益を戻しやすくなったことが
背景になっているとのことです。

95%の税金免除というのは非常にありがたく、
資金を日本の国内投資に回せるという点でも
意味があります。

しかし、実際には日本国内には資金がだぶついているので
直接的な問題解決にはつながらないでしょう。

日本国内企業の手元資金は220兆円を
超えていると言われていますから、海外からの
3兆円など本来必要ありません。

投資が活性化しないのは資金不足ではなく、
投資のアイディアや勇気がないということです。

ここに一石を投じることができなければ、結局、
資金がだぶついて終わり、
というだけになってしまうでしょう。

一方、世界に目を向ければ、投資のアイディアを持ち、
スキルが高い人たちがいます。

世界最大級の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金は
昨年末の日本株保有額は約3兆7700億円に達し、
前年末から約1兆8300億円増加しました。

日本企業の構造改革が進み、成長力が高まるとの期待から
中東やアジア諸国も日本株投資を増やしています。

世界でも最も高いパフォーマンスを誇る
ノルウェー政府年金基金を運営しているのが、
ノルゲスバンクという銀行です。

非常に戦略的に世界分散投資をしており、
またその手口・手法を公開しているのが特徴です。

また、日本株を非常によく研究しています。

保有率を見ると、トヨタは0.7%ですが、
ファナックは2.54%、さらには、パイオニアの6%を保有しています。

かつてスタートトゥデイの5%を保有していたこともあり、
パイオニアに対しては「大化け」を
期待しているのだと思います。

安定ブルーチップから、将来有望なもの、そしてパイオニアのような
「逆張り」まで、相当細かく日本を研究した上で80兆円の資金のうち、
かなりの部分を日本株に投資しています。

彼らの手口・手法は、インターネットで一般の人でも
見ることができるので、参考にしてみると良いでしょう。

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▼ 日本の年金基金の実力は、まだまだ未熟。
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厚生労働省は6日、公的年金の積立金運用で想定する利回りの目安を
社会保障審議会の専門委員会に提示しました。

5年ごとに実施する年金財政の検証作業の一環で、
具体的な利回り水準として、将来の経済状況に応じ名目で
年3.0〜6.0%程度を確保する必要があるとの考えを示しました。

最近では国債保有率が減少してきていますが、
それでも現状のままなら日本国債が暴落したら、
銀行も年金もすべておしまいです。

今後は、国内の株式、外国の株式、外国の債権へ
シフトしていくべきでしょう。

問題は日本の年金基金には「投資・運用のスキル」がないことです。

最近、カナダの州の年金ファンドと組んで、
一部運用を任せる動きなども見せていますが、
これは良いことだと思います。

知識がないのに無理に運用すればかつて証券化商品で
損失を出した農林中金の二の舞いになります。

取りあえず、外部に委託という形でも
賢明な判断だと言えるでしょう。

ただ将来的には、一流のファンドマネージャーを
連れてくる必要があると私は思います。

先日、米大手運用会社PIMCOのモハメド・エラリアンCEOが
辞任したというニュースが報じられましたが、
私ならばすぐに彼を招聘することを考えます。

ハーバード大学の基金運用に参加していた経験を持ち、
間違いなく世界でもトップレベルの
ファンドマネージャーの一人です。

そういう人材を連れてくるべきです。

今、日本の年金基金の利回りが上昇してニュースになっていますが、
長い期間で見れば、ずいぶんと利回りが低い時期もあり、
安定していません。

シンガポールの年金基金のように、30年間にわたって
好成績を維持できるようになることを期待したいところです。

(※この記事は3月8日にBBTchで放映された大前研一ライブの
内容を一部抜粋し、本メールマガジン向けに編集しております)

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▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか?
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今回のニュース解説で、年金基金をはじめ、日本企業に
投資・運用のアイディアやスキルが足りていないことを、
大前は指摘しました。

では、足りないアイディアやスキルはどのように
補えばよいのでしょうか?

1つの方法として、関連性のある他の事例に目を向け、
その特徴を学ぶことが挙げられます。

解説の中でも、大前はノルウェー政府年金基金やカナダの
州の年金ファンドなどが行っている取り組みを紹介し、
日本にはない特徴を説明しました。

このように海外の事例も含め幅広く見ていき、
その中にあるベストプラクティスから学ぶことが重要です。

2014年03月07日(金) 
┏━■ 〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛『JA・貸出金利・金融獲得指針・ビットコイン〜本質的問題を発見して対策を考える』
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JA 農協、曲がり角
貸出金利 期間1年以上の平均金利 0.867%
金融監督指針 監督・検査ルールを一斉改正
ビットコイン マウントゴックスが民事再生法申請

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▼ 農協会員のメリット/今は長期ローンを組む絶好の時期
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日経新聞は、先月24日、「農協、曲がり角」と題する記事を
掲載しました。

農業の担い手の高齢化などで、農産物の生産が減少する中、
JAの農業関連業務も縮小していると指摘。

TPPを背景に、政府は農業の競争力強化を急いでいますが、
各地のJAは住宅ローンなど一般個人向け金融事業に
注力している状態で、もはや農業金融機関とは言いがたい
存在になっていると指摘しています。

農協は他の一般の金融機関とは違い、
「農業に従事する人のため」という理由もあって、
自由に金利を決定することができます。

ところが、実際に農林中央金庫の業種別貸出残高を見ると、
農業関連の貸出はわずか0.2%で、
その他が57.1%で大部分を占めています。

個人であっても農協会員になるだけで、農業に従事していなくても、
その恩恵を受けることができるのです。

農協会員になるのも簡単ですから、
自分で利用できるのかどうか一度チェックしてみると良いでしょう。

一方、国内銀行の貸出金利も低下しています。

日銀が発表した統計によると、国内銀行が昨年12月に実行した
貸出のうち、期間1年以上の平均金利は前月比0.002%低下し、
0.867%と過去最低を更新しました。

日銀は銀行の貸出増加支援に向け、0.1%の低利資金の供給拡大を
決定しており、貸出金利は一段と低下する可能性があります。

長期ローンを組むには、今は非常に良い時期と言えます。

今後、アベノミクスが失敗すると金利が急騰する恐れがあります。

黒田日銀総裁が言うように量的緩和を
『年間60〜70兆円』ずつ増やせば、
ハイパーインフレになる可能性もあります。

その意味でも、今のうちに長期的なローンなどを組んでおくのは、
庶民の知恵だと思います。

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▼ 反社会的勢力への融資を国が買い上げても、モラルハザードが起こるだけ
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金融庁はみずほ銀行による反社会的勢力への融資を巡る問題が
他の金融機関でも起きないように、監督・検査に関する
ルールを一斉に改正。

まず経営陣が積極的に関与する「組織としての対応」や、
「専門部署による一元管理」の徹底など自助努力を求め、
それでも解消が難しければ、最終的に国の預金保険機構と
整理回収機構が用意した債権買い取り制度を
利用するよう促すとのことです。

要するに、反社会的勢力に貸し出した場合には、
国が買い取るから隠し立てしないでいいということですが、
実際には上手く機能しないでしょう。

みずほ銀行とオリエントコーポレーションの
反社会的勢力への融資問題も、行内の勢力争いなども絡んで
表になかなか出てこなかったという背景もあります。

そして、国が買い上げるとなると、
モラルハザードが確実に起こります。

間違いなく、新聞沙汰になり、銀行の頭取の首が
飛ぶことになるでしょう。

完全に役人発想の解決策であり、
本質的な問題を解決することにはならないと私は思います。

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▼ マウントゴックスの問題は、不正アクセスではない
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インターネット上の仮想通貨ビットコインの取引所
「マウントゴックス」を運営するMTGOXが28日、
東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。

顧客が保有する75万ビットコインのほか、購入用の預かり金も
最大28億円程度消失し、債務超過に陥っていました。

2月初旬、システムの不具合(バグ)を悪用した
不正アクセスが発生し、売買が完了しない取引が急増。

「バグの悪用により(ビットコインが)盗まれた可能性が高い」
としています。

実際にシステムの不具合(バグ)を悪用した不正アクセスは
あったのでしょうが、それでも銀行にあるはずの
顧客の預かり金28億円まで消失するのはおかしいでしょう。

もし事実だとすれば、内部犯行以外に考えられません。

ですので、今回の発表が100%の事実ではないと私は感じています。

不正アクセスを防止するためにセキュリティ面での
強化案もあるようですが、今回の問題はそこではありません。

不正アクセスは他の取引所にもありましたが、
お金を消失したのはこの会社だけだからです。

そこを見誤らないようにすべきでしょう。

(※この記事は3月2日にBBTchで放映された大前研一ライブの
内容を一部抜粋し、本メールマガジン向けに編集しております)

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▼ 今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか?
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頻繁にメディアが取り上げている、
MTGOXが民事再生法適用を申請したニュース。

システム不具合を悪用した不正アクセスにより
ビットコインが盗まれたとして、セキュリティ強化を必要とする
見方もありますが、大前は別の問題を指摘しました。

不正アクセスだけでは、顧客の預かり金が消失する理由として
成立はしません。

そのため、どのようにお金が消失したのかを突き詰めて
明らかにしなければ、セキュリティを高めても
また同じことが繰り返される可能性があります。

今回のような事件がなぜ起きてしまったのか?
問題の本質を発見することができれば、効果ある対策は見えてきます。

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